私の研究室では身の回りのコンピュータの新しいありかたについて研究しています。たとえば、身体動作に応答するゲーム、紙に書いた絵を動かしてみせるアニメーションといった、日常生活に驚きをもたらすようなソフトウエアを考案、開発しています。このようなソフトウエアを実現するために当研究室で学ぶ内容はコンピュータグラフィックスやコンピュータビジョンから人工知能、ソフトウエア設計など多岐にわたります。
スマートフォンなどの普及によりコンピュータは日常生活と切っても切れないものになりました。コンピュータのこの動きは今後ますます加速し、生活との密着の度合いを強めていくことになるでしょう。
こうしてコンピュータはその存在を意識されることが少なくなり人間の日常生活の一部として空間に自然に溶け込んでいきます。 このような「実生活に溶け込むコンピュータ」は、生活をきめ細かく支援するとともに、蓄積した膨大な生活データをもとにユーザ行動を分析し将来のサービスにフィードバックします。
こうして生活に溶け込むコンピュータはサービス需要を加速するビッグデータ産業と結びついて今後ますます規模を拡大し、情報分野の基幹産業として成長が見込まれます。
当研究室ではこのような社会的な要求に応えて、ユーザを支援しかつその行動を認識する末端デバイスのデザインから行動データを分析・理解するための推論機構の開発まで総合的に取り組んでいます。