水とみどりによる都市再生を統一テーマとし掲げて取り組んでいます。評価・計画するための社会経済指標や空間情報、環境情報を一元化するためにデーターベースを構築することにより、地域の環境や地区特性を評価・分析し、計画の方向性を探っています。そのための空間情報システムを手始めとして学んでいます。また、住んでいる人だけでなく街歩きや観光で訪れる人(交流人口)を増やすためにはどのようなまちづくりが有効か研究しています。
今後の人口減少や少子高齢化は皆さんニュースなどで良くご存じだと思いますが、まちづくりの方向性としてはコンパクトなまちにしましょうと言われています。また、低炭素化をはじめとした環境の負荷を低減するためにも移動距離を小さくすることが必要になってくると思います。特に郊外部では空地・空家が増えてくると予想され小規模な空閑地が同時多発的に発生します。そこでみどりのネットワークを構築するためにはどの地区を緑化していけば良いかを検討しています。この際、ヒートアイランドの緩和や生物多様性も考慮したものとなるような空間配置を考えています。緑地も美しく整備された公園緑地ではなく五感で体験できる農地(コミュニティガーデン)として地域のコミュニティ形成にも役立つことが必要です。地域の歴史や自然を重視したグリーンベルトの設置を目指しています。
その他、低炭素都市を実現するために、公共交通や自転車、徒歩による移動を重視して皆さんに安全・安心して利用してもらうためにはどのような問題があるのかをフィールド調査や実験により探っています。さらに、街の活性化には来街者を増やすことが必要になりますので、地域資源を活かした観光交流の在り方を検討しています。