研究室の学び

誰でも子供の時から住宅や街を経験しています。そのあたりまえのように存在している住宅や街を旅人のように新鮮な眼で見ることができる感性を要求します。建築における創造行為とは、なんでもない日常の生活のなかで気づく人の動作や、人と人の関係性のなかにある発見から始まります。その小さな発見が住宅のあり方を変えてしまったり、街や都市のあり方を大きく変えたりするのです。人間の社会そのものをデザインすることを学ぶことになります。

社会との接点

建築のデザインというものは私たちの生きる社会と密接に関係しています。日本は2011年3月11日に東日本大震災という大きな災害を受けました。戸建ての住宅が津波に流される映像は記憶に残ったと思います。多くの方が学校の体育館などの避難所で不便な生活をしました。その後、仮設住宅に収容されて何年もそこで生活をされた方もいます。当然ですが人々は住宅のなかで生活をしています。災害復興では多くの建築家達が参加しました。建築とはこのようなあたりまえの生活を支えることに深く関係しています。ちょうど、この東日本大震災のころに日本の人口はピークを打ち漸減しています。少子高齢化が進行し、全国では単身者世帯が1/3を占め、都市部では半数近くの住宅が独り住まいです。全国の住宅の8軒に1軒が空き家になっています。人口が減少するなかで都市への人口圧は維持されているため、地方都市は雪崩を打つように過疎化が進行しています。現代は社会システムの大きな変換点なのです。拡大拡張を求める時代から、豊かな生活を充足させる定常型社会へ移行しています。その新しい社会システムが要求する建築そして都市のあり方をデザインするという、重要な事柄を学ぶことになります。

主な研究テーマ

  • 東京の都市内にある、木造密集市街地といわれる脆弱市街地の研究 ―海外の脆弱市街地比較研究―
  • 新しい生活形態の提案 ―シェアという概念の研究/コモンズという概念の研究―
  • 西欧近代主義と批判的地域主義
  • 文明論的比較都市形成史
  • 新しい都市住宅のデザイン
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