研究室の学び

私たちは、材料科学の観点から環境・エネルギー問題に取り組んでいます。無機固体材料を題材として取り上げ、材料の微細構造を制御する研究を行っています。例えば、層状水酸化物や酸化物を溶液中で合成し、それらを構成ユニットとして利用することで、多孔構造をはじめとした多様な構造体を作製可能です。以上を通して、基礎科学的な知識のみならず、応用段階の専門性を身につけることが出来、高い能力を持つ人材へと成長することができます。

社会との接点

私たちの行っているセラミックス材料の構造に関する研究は、身近な所に応用されています。反射が起こりにくいテレビ画面や、汚れが付きにくい窓などはその一例です。これらの機能性は材料に使われる物質ではなく、その微細な構造によって発現することが分かっています。我々人間の目では直接見ることはできませんが、サブミクロンサイズ(1mmの数千分の1程度の大きさ)の球や板が規則的に配置されることで、特異な性質が生み出されています。近年では、これらよりもさらに10~100分の1の大きさである「ナノメートルサイズ」の微細な構造を作り込むことで、高い機能性を持たせる研究が盛んに行われています。

このような材料を精度よく開発することはまだ容易ではなく、また環境への影響が大きな特殊工程を要する場合もあります。そこで私たちの研究室では、精密な材料設計とグリーンプロセスの両者を兼ね備えた方法として溶液法に注目しています。環境に無害である水を主とした合成法を用い、その反応過程を工夫することで、ナノメートルという非常に小さなスケールの材料構造を精密にコントロールし、次世代に有用な材料の開発を鋭意進めています。

主な研究テーマ

準備中
© Hosei University
メニュー