化学工学分野 生体化学工学研究室

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研究に関連するSDGsの目標

教授 山下 明泰

教授 山下 明泰

Akihiro YAMASHITA

研究室の学び

化学工学は、実験室で合成した化合物を、化学工場で製造するために必要な技術であり、化学工場の設計や最適運転法を研究する学問です。その手法はスケールアップと呼ばれますが、私たちの研究室では、この方法を逆に利用することで、生体内で起きているミクロな現象を解析したり、病気や怪我の治療に必要な医療用のデバイスを開発する研究に取り組んでいます。工学と医学・薬学を融合した新しい学問に興味のある人に学んで欲しい領域です。

社会との接点

病気や怪我をした患者さんに、直接手を触れて治療できるのは、医師を初めとする医療資格を持つ人達です。しかし、毎日の医療に忙しい医療スタッフは、自分たちで治療に必要なデバイスを開発することはできません。私たちは、医療現場でのニーズを知り、その要求に応えられるように色々な技術を組み合わせることで、新規の人工臓器やドラッグデリバリーシステムを設計・製作・評価しています。既にメーカーと共同して、開発が進んでいるデバイスもあります。

人体は、心臓のポンプ機能、肝臓の化学反応機能、肺のガス交換機能、腎臓の濾過機能など、まさに精密な化学工場に例えることができます。そこで私たちの研究を遂行する上で鍵となるのは、物質やエネルギーの収支をとり、無駄のない運転条件を決定する化学工学の手法なのです。

医療スタッフが直接治療を施すことができる患者さんの数に比べ、私たちが設計・製作したデバイスで治療を受ける患者さんの数は、数倍になるかも知れません。その意味で私たちの研究は、間接的ではあるものの、医療スタッフと同じレベルで医療に貢献できる可能性があるのです。

主な研究テーマ

  • 新しい人工腎臓装置の開発
  • 装着が可能な血液浄化システムの開発
  • 急性血液浄化システムの評価法
  • 長時間使用可能な高性能人工鼻の開発
  • 新規ドラッグデリバリーシステムの開発
  • 食品保存用ラップの物質透過特性
  • 生体内現象のコンピュータシミュレーション
© Hosei University
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