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法政大学での学び

目標は燃費50km!地球にやさしい新燃料の活用法を探る(理工学部 川上 忠重 教授)


有害な燃焼生成物の低減を実現するため、試行錯誤

私が専門としているのは、燃焼工学という分野。身近なところだと低燃費で車を動かすようにしたり、家庭用コンロや暖房機など、燃焼機器の効率の向上につながる研究をしています。
具体的にお話しますと、今、クリーンエンジンとしてディーゼル機関がブームです。ディーゼルエンジンを使う上で、有害な燃焼生成物(二酸化炭素CO₂、一酸化炭素CO、窒素酸化物NOx、すすなど)を低減させていくことが重要。ですが、たとえばNOxを減らすには、燃焼温度を下げるのですが、COを減らすためには、燃焼温度を上げなくてはならない。複数の燃焼生成物を同時に低減するのは、大変困難です。それをクリアするための研究が、まずひとつめ。有力なのが、混合燃料(軽油に植物油系・廃油系を混ぜてエマルジョン化したもの)という新燃料。
条件つきですが、この混合燃料が、ある程度、同時低減できるというデータが得られてきています。


エコにつながっていく今、注目されるべきテーマ

もうひとつは、ガソリン機関の燃焼改善の研究。混合気(ガソリンなどの気体燃料と空気が混ざったもの)の「乱れ」により、エンジンの燃焼は活性化します。その「乱れ」を活用して、燃費をよくすることが焦点です。エンジン内にスワール(横渦の流れ)とタンブル(縦渦の流れ)を混ぜた複合流を作って「乱れ」を誘発したり、新燃料(混合燃料など)を投入して、燃焼改善を目指しています。
どちらとも、できるだけエネルギー消費を抑え、さらに燃焼生成物も低減させる、ということが目標です。

深刻化する環境問題の緩和にもつながる、今後、需要の高まる分野だと思っています。

理工学部機械工学科の学び 現代の産業社会を支え、社会のさまざまな問題に向き合う

機械工学は、あらゆる製造技術分野を支える学問です。機械や構造物などに用いる工業素材の力学特性の精査、高齢化における医療・福祉の技術的応用、地球規模の環境問題対策、バイオメカニクスやマイクロマシンの応用など、機械工学が担う役割は多岐に渡り、需要も増しています。
機械工学専修では、次世代を見据えたエンジニアを育成する6つの履修モデルがあり、その1つが川上先生の教える環境・エネルギーコース。燃焼生成物の低減、エネルギー変換技術、再生可能エネルギーの開発など、環境問題に貢献する知識や技術が身につきます。授業で基礎を学び、複雑なエンジン研究を行う基礎実験装置を学生自らが作ります。自身が制作することで技術を培い、理解を深めます。ゼミでは学生1人ひとりがテーマを持ち、自分で研究を進めるので、プレゼン力、データ解析力も身につきます。



(㈱ライオン企画 『C-Style』法政大学 紹介記事より転載)

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